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なんごろく−耳鼻科疾患

 ベル麻痺

治療 (項目新設2009/7/22,最終更新2009/9/2)

治療はPSLのみ.
複雑にすると分かりにくいので,PSL 50mg2×10日間だけでよい.
・PSL
・発症72時間以内に投与
・処方例1) 60mg1×を5日間,第6病日50mg,第7病日40mg,第8病日30mg,第9病日20mg,第10病日10mgで終了(Lancet Neurol 2008;7:993
 完全寛解率:
3ヶ月後 6ヶ月後 12ヶ月後
PSL単独 64% 68% 71%
PSL+valacyclovir 60% 69% 74%
valacyclovir単独 50% 54% 58%
無治療 51% 57% 57%

日本神経治療学会(http://www.jsnt.gr.jp/guideline/bell.html)でも,「成人ではprednisolone 1mg/kg/日 or 60mg/日を5〜7 日間投与し,その後1 週間で漸減中止する(I-A)」と書かれているが,喘息の治療などでは,ステロイドは3週以内の投与なら,漸減不要とされているので,60mg×5日間だけでも良いような気はする.

・処方例2) 50mg2×10日間(N Engl J Med 2007;357:1598
 完全寛解率:
3ヶ月後 9ヶ月後
PSL(±acyclovir) 83% 94.4%
placebo(±acyclovir) 63.6% 81.6%
(p<0.001) (p<0.001)
acyclovir(±PSL) 71.2% 85.4%
placebo(±PSL) 75.7% 90.8%
(NS) (p=0.1)

・ステロイドと抗ウイルス薬の効果を検討したシステマティックレビュー/メタアナリシス(JAMA 2009;302:985)では,ステロイドはPSL換算で合計450mg以上と未満で,効果に差があった.
RR(95%CI) 交互作用
全体 0.69(0.55-0.87)
総投与量<450mg 0.96(0.63-1.46) p=0.02
総投与量≧450mg 0.56(0.46-0.70)
・アシクロビル,バラシクロビルは無効
PSLとの併用効果もない(Arch Otolaryngol Head Neck Surg 2009;135:558
上記NEJM2007;357:1598の結果でも,アシクロビルを使用すると,かえって治りが悪くなる可能性があり,使用しないべき.
上記SR/MA(JAMA2009;302:985)ではアシクロビルを使用する際には単独では有意差はないものの悪化する傾向がある(RR 1.14(0.80-1.62))が,PSLに併用するとPSL単独よりも若干効果がよくなる(RR 0.75(0.56-1.00))ことが示されている.
この結果をもってアシクロビルを併用するかどうかは,なかなか難しい.
・顔面神経マッサージも無効(Otol Neurotol 2008;29:557

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