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EBMについて
〜医療従事者でない一般市民の方々のために〜

 ここでは,医療従事者でない一般市民の方々を対象に,EBMと医療のあるべき姿について,ごくごく簡単に,できるだけ分かりやすく解説します.まだ不十分な箇所がたくさんありますが,少しずつ説明を加えていくつもりです.

EBMとは?
よい医療,よい医師,よい患者
EBMの理解におすすめの本

病院や診療所に行くときに患者さんにお願いしたいこと

 EBMとは?

 EBM(evidence-based medicine,根拠に基づく医療)は,よりよい医療を提供するための一つの方法論です.
実際には,
  @目の前の患者さんにどんな問題があるかを見極め
  Aその問題を解決すると思われる情報を探し
  B得られた情報が本当に正しいものかどうかを批判的に吟味して
  Cその情報を目の前の患者さんにどう使っていくかを考え
  Dこれまでのすべての流れが適切であったかどうかを評価する
という5つのステップで進めていきます.
 このような方法論は,一般市民の方々には当たり前のように聞こえるでしょう.しかし残念ながら,実際の医療現場では,コミュニケーションが不十分で医師が患者さんの思いを十分に把握していなかったり,効果の定かでない薬が深慮なく使われたりしています.現在の医療は,今までの習慣にならって何となく行われてきたというのが実状です.そこで,原点に立ち返り,よりよい医療を効率的に行うための方法論として提唱されたのが,EBMなのです.
 そもそもこの5つのステップは,実は医療に限らず,私たちがあらゆる場面で物事を判断するときに用いているものです.例えば,買い物に出かける場合,新聞の折り込み広告を見て,あそこのスーパーの方が野菜が安いから行ってみようというように,何か行動を起こすときには,役に立つと思われる情報を探し,それが正しいかどうかを判断しながら使っているわけです.
 このように,誰にも分かりやすい方法論であるということが,EBMの一番の特徴です.


EBMの概念図

 よい医療,よい医師,よい患者

 ところで,買い物に行くのに値段が安いスーパーを選ぶ人ばかりとは限りませんよね.家から近いところの方が便利だと思う人もいれば,もっと遠くてもちょっと高くても,とびきりおいしいリンゴを売っている八百屋さんの方がいいという人もいるかも知れません.あるいは,今日はリンゴが安いけれど,欲しいのはミカンだという人もいるでしょう.このように,買い物ひとつをとっても,よくよく考えてみると,その判断にはさまざまな理由があるわけです.
 医療においても同じです.治療効果が優れているといわれている治療法があったとして,ではそれをすべての患者さんに用いるべきか?効果は少し劣るかも知れないけれど別の治療法を選ぶ場合もあるだろうし,敢えて何も治療しないという選択肢もある.患者さん一人ひとりの事情もあるでしょうから,すべては,医師と患者さんの話し合いで決められるべきものなのです.
 本来,良い医療とは,医師と患者さんが協力しあって,それぞれの患者さんにとって最も合うと思われる検査や治療を選びながら,健康に過ごしていくことを目指すものです.そのためには,診療行為についての医師からの十分な説明と,患者さんの理解と同意が不可欠です.これを昨今ではインフォームド・コンセントと呼び,これが充実していると謳う病院も多くなってきました.しかし,その実態はさまざまです.
 インフォームド・コンセントを実現させるためにも,より良い医療を達成するためにも必要なことは,医療の専門家である医師が,患者さんの話をよく聞いて,患者さんの状態をよく理解すること(ステップ@)です.いくら優れた治療があったとしても,それはステップAとステップBの部分でしかありません.最も大事なのは,ステップ@を踏まえた上で,ステップAとBをどう利用するかを患者さんと相談すること,すなわちステップCの部分なのです.
 インフォームド・コンセントを大切にして,患者さん中心の医療を提供します,と謳っているにもかかわらず,実際は医師の一方的な説明ばかりで,しかも専門用語の羅列で素人には少しも理解できない,ということがよくあります.患者さんの方から希望を伝えても,エビデンスと呼ばれる科学的な根拠を片手に医師の考えを押しつけられるだけということも少なくありません.しかも,そうした場合に提供される医療が,必ずしも当を得たものとは限らず,それもまた不都合なことです.これは「患者さんを中心とした医療」を目指す本来のEBMとは異なるもので,「EBMの誤用」と言えるでしょう.
 ですから,患者さんも自分の受ける治療を医者任せにするのではなく,自分の状態や気持ち,希望などをよく話し,医師に自分の意志をきちんと伝えるべきです.そして,これから自分が受けようとしている検査や治療に関して十分な説明を受け,よく分からない点は質問をして理解を深めて,また自分の希望もはっきり伝えていく姿勢を持った患者さんこそ,良い患者さんといえるでしょう.
 まず自分が良い患者になってこそ,良い医師と巡り会い,良い医療を受けられるものと確信しています.
 そして,良い医師作り,良い医療作りを目指して,私たちは正しいEBMの普及に努めています.私たちは医療従事者を対象としたEBM普及のためのワークショップを開催しています.一般市民の方にはちょっと難しいかも知れませんが,ご参加いただければ,EBMの世界を垣間見ることが出きるでしょう.

 EBMの理解におすすめの本

製薬業界の闇〜世界最大の製薬会社ファイザーの正体

著者: ピーター・ロスト
訳者: 斉尾武郎
価格: 1,890円(税込)
出版社: 東洋経済新報社
ISBN-10: 4492501991
ISBN-13: 978-4492501993
発行年: 2009/12/11
業界最大手の巨大製薬企業であるファイザー社の元社員による内部告発で,製薬業界の裏側をさらけ出す衝撃の1冊
利益を上げるためなら,ここまでやるのかと呆れるのを通り越して感心してしまいます
薬に対する印象ががらっと変わります

患者は何でも知っている―EBM時代の医師と患者

著者: J.A. Muir Gray
訳者: 斉尾武郎,丁元鎮,栗原千絵子,平田智子
価格: 1,890円(税込)
出版社: 中山書店
ISBN: 4521650317
発行年: 2004/07
賢い患者は専門家よりも専門知識を持つ.
EBMが叫ばれたこの時代の医師と患者の関係とは?
今こそ正しい情報を共有して,患者中心の治療を実践しよう.

ビッグ・ファーマ―製薬会社の真実

著者: Marcia Angell
訳者: 栗原千絵子,斉尾武郎
価格: 2,415円(税込)
出版社: 篠原出版新社
ISBN: 4884122623
発行年: 2005/11
薬の値段はどうやって決まっているのか?薬の開発費とは?医療界で一番儲けているのは誰だ?
製薬会社の姿が分かり,EBMの根底が崩れる1冊.これで,確実に医療の見方が変わります.
医療関係者だけではなく,全ての人にとっての必読書.



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