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なんごろく−言葉は正しく使おうシリーズ

 言葉は正しく使おう (項目新設2009/8/27)

 世の中には間違って使われている言葉があまりに多すぎます.日常生活でも日本語の使い方に間違いが多いですが,医学領域でも同様に言葉の乱れが横行しています.東京北社会保険病院では,なるべく正しい言葉を使うように研修医に指導しています.
 万一,私の思い違いであれば,是非こちらまでご指摘いただければと思います.また,新たな情報がある場合も,是非こちらまで教えていただければと思います.

・肝機能異常(2009.8.27)
”肝機能異常”という言葉は広く使われていますが,多くの場合はAST(GOT)やALT(GPT)が高いことを言っているようです.
でも,ASTやALTなどのtransaminaseは肝逸脱酵素といい,肝細胞が破壊されたときに細胞内から流出してくるものです.
肝臓は予備能が十分にあり,1/8程度になっても十分に機能を発揮することができるとされています.
ですから,肝細胞が壊れて肝逸脱酵素が上昇することは,それだけであれば肝機能が障害されているわけではなく,”肝細胞障害”と表現するのが正しいわけです.
では,本当の肝機能異常とは何かといえば,肝臓の機能が障害されたときにみられる異常としては,凝固系の異常(PT,APTTの延長),血小板数の減少,血清アルブミンやコリンエステラーゼの低下などが挙げられます.
ちなみに,ときどき,transaminaseが上昇していることを指して”肝機能が上昇している”と言う人がいますが,肝機能が上昇するんだったらより元気になるってことですから,つい笑ってしまうわけです.
・呼吸苦(2009.7.16)
呼吸苦は看護用語です.医学用語は”呼吸困難”.
・BS(2009.7.16)
”衛星放送?”研修医からBSといわれたら,意地悪な私は必ず突っ込むことにしています.
Blood sugarの略で,血糖値の意味で使うことが多いですが,完全に間違いです.
そもそも血糖の測定は砂糖sugarを測定しているのではなく,グルコースglucoseを測定しています.
また,bloodは血液という意味ですが,グルコース測定値は,全血と血漿で微妙に異なります.
採血したものを検査室に測って測定する場合は,遠心してから血漿成分で測定するので,blood glucoseではなくplasmaが正しいです.
つまり,plasma glucoseが正しく,略語はPGです.
一方,病棟や救急外来で測定する簡易血糖検査は,遠心しませんので,全血でglucoseを測定しています.
ですから,こちらはblood glucoseが正しくて,略語はBGです.
・熱発(2009.7.16)
熱発も一般的によく使われていますが,正しくありません.正しくは,”発熱”.

・病歴は全て過去形で
プレゼンテーションや病歴要約で,病歴を現在形で書く人が多いですが,これは間違いです.
欧米での教科書や症例報告でも全て過去形で書くのが一般的です.
”CTを撮っています”,”点滴を開始しています”などという表現をしていませんか.
全て間違いですので,正しく過去形を使いましょう.

日本語の正しい使い方を学ぼうと思うなら,以下の書籍がお勧め.
ちょっとした時間でも読めるし,へぇ〜そうだったんだ!となること請け合い.
続編が出ていたのは知りませんでした.
しかも,赤白が上下逆になっているし.
買って読まなくちゃ.

※なんごろくの記載内容に間違いをご指摘頂ける方やご意見をお寄せいただける方は,是非,こちらまで御連絡下さい.




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