EBMポートフォリオ作成のコツ
BMポートフォリオは,現場でのEBM実践経験からの学びを振り返った記録です.EBM実践の過程を開示することで,その遂行能力がどれくらいあるのかを評価することができます.
このエントリーでは,日本プライマリ・ケア連合学会の新・家庭医療専門医のポートフォリオエントリー「EBMの実践」を想定した,EBMポートフォリオ作成のポイントを解説しています.ここではエッセンスだけを示しますが,詳しい解説は,The SPELL-なんごろくの「EBMポートフォリオ作成のコツ」に載せてありますので,興味のある方はぜひご覧ください.実際の作成例もあります.
EBMポートフォリオ作成における25のポイント
- 選ぶべきは判断に迷った症例
- 普段やっていることを書く
- Step4/5を重視
- Step4でエビデンスの適用を考える際の要素を盛り込む
- 事例の記述の部分はなるべくコンパクトにまとめる
- 臨床疑問は患者を主語とした1文で,疑問形で書く
- Step1はPICOに分ける
- 患者を主語とした1文になるように書く
- アウトカムは患者にとって重要なものになっているか
- 利益と害の両方を含み,カテゴリーも添える
- Step2は系統的な情報検索が求められているので,1本の論文ではなく二次資料を中心に記載する
- なるべく複数の情報源に当たる
- 二次資料のまとめや推奨を中心に記述する
- 検索日も入れる
- Step3は二次資料中のエビデンスについて吟味する
- Step1で設定したアウトカムに沿って検討する
- エビデンスは,包括的に評価するために主に最新のシステマティックレビューを採用する
- 方法の吟味ではなく結果の吟味を中心にする
- 単に「有意差があった」で済ませるのではなく,効果の大きさを記す
- Step4が最重要ポイントなのでなるべく厚く書く
- EBM実践の4要素別に考える
- EBM実践の4要素を図にするとわかりやすい
- ポートフォリオの省察は,各Stepの振り返りであるEBMのStep5そのもの
- EBMの実践の過程でどのような感情を抱いたか,自分の捉え方の変遷と得られた成長を記述する
- 引用する文献は,事例特異的なものにする
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